欧州の神話・伝承に登場する武器・防具・道具

神話・伝承に登場する武器・防具・道具の名前の一覧

名前 アルファベット 説明
アイギス Aigis ギリシア神話に登場する防具。主神ゼウスと女神アテナの所有する。雌山羊アマルテイアの皮が張られた盾と言われるが、小さな胸当てや肩当てとされることもある。
アキレスの盾 Shield of Achilles ギリシア神話に登場する防具。アキレウスの母テティスの頼みにより鍛冶の神ヘパイストスが作った。
アスカロン Ascalon キリスト教の聖人、聖ゲオルギオスがドラゴン退治に使ったとされる剣。
アスクレピオスの杖 Rod of Asclepius ギリシア神話の医神アスクレピオスが所持する蛇 (クスシヘビ)の巻きついた杖。
アロンダイト Aroundight アーサー王伝説に登場する騎士ランスロットが所持する剣。刃こぼれしない剣とされる。
エクスカリバー Excalibur アーサー王伝説に登場する剣。アーサーが石に刺さった剣を引きぬいて王に即位することになるが、この剣がエクスカリバーとされる。湖の乙女によって与えられるという説もある。エクスカリバーの鞘には持ち主の傷を癒すという能力があるという。
エッケザックス Eckesachs 中世ドイツのディートリヒ伝説に登場する剣。巨人エッケが所持していたが、ディートリッヒがエッケを打ち倒して手に入れる。
オートクレール Halteclere フランスの叙事詩「ローランの歌」に登場するオリヴィエが所持する剣。
カドゥケウス Caduceus ギリシア神話に登場するヘルメスが所持する杖。ケリュケイオンのラテン語名。
ガラティーン Galatine アーサー王伝説に登場するガウェインが所持する剣。エクスカリバーの兄弟剣と言われている。
カラドボルグ Caladbolg ケルト神話に登場する英雄フェルグス・マク・ロイが所持する剣。「硬い稲妻」を意味する名前。
カーテナ Curtana 中世フランスの武勲詩に登場するオジェ・ル・ダノワが所持する剣。切っ先が欠けた形状をしている。「短い」を意味する名前。
ギャラルホルン Giallarhorn 北欧神話に登場するヘイムダルが持つ角笛。ラグナロクの到来を告げると伝えられる。
クラウ・ソラス Claimh Solais アイルランド民話に登場する魔法の剣。「光の剣」を意味する名前。
グラム Gram 北欧神話に登場する剣。古ノルド語で「怒り」を意味する名前。
グレイプニル Gleipnir 北欧神話に登場する魔法の紐。魔狼フェンリルを縛り付けるためにドワーフによって作られた。「貪り喰うもの」を意味する名前。
グングニル Gungnir 北欧神話の主神オーディンが所持する槍。決して的を外さず、敵を貫いた後はひとりでに持ち主の手もとに戻るとされる。「揺れ動くもの」を意味する名前。
ゲイ・ボルグ Gae Bolg ケルト神話に登場するクー・フーリンが所持する槍。投げれば30の矢じりが飛び出し敵を射貫き、突けば30の棘が突き刺さるという。また足を使って投擲したとも伝えられている。
ケリュケイオン Kerykeion ギリシア神話に登場するヘルメスが所持する2匹の蛇が巻きついた杖。人々を眠らせたり、眠っている人を起こしたりと眠りを操ることができる。
ジョワユーズ Joyeuse 中世フランスの叙事詩に登場するシャルルマーニュが所持する剣。フランス語で「陽気」を意味する名前。
スヴァリン Svalin 北欧神話に登場する楯。太陽の前に立っており、太陽の熱と光から地上を護っているとされる。
スキーズブラズニル Skidbladnir 北欧神話に登場する魔法の帆船。全ての神族が乗ることができるほど大きな船だが、折りたたむと袋の入れられるほどの大きさになるとされる。
ダーインスレイヴ Dainsleif 北欧神話に登場する魔剣。一度鞘から抜かれると、生き血を吸うまで鞘には納まらないと伝えられる。
タラリア Talaria ギリシア神話に登場するヘルメスが所持する翼を持つ魔法の靴。これを履くとどんな鳥よりも速く空を飛ぶことができる。
ティルヴィング Tyrfing 北欧神話に登場する魔剣。黄金の柄で錆びることなく、鉄をも布のように容易に裂く切れ味を誇り、狙ったものは外さない剣。しかし願いを3度かなえるが持ち主も破滅させるという呪いが掛けられていた。
デュランダル Durandal フランスの叙事詩「ローランの歌」に登場するローランが所持する剣。切れ味が鋭く、決して折れることがない。
トライデント Trident 三つ又の銛のような穂先を持つ槍。ギリシア神話の海神ポセイドンやインド神話のシヴァの武器として知られる。
ドラウプニル Draupnir 北欧神話の主神オーディンが所持する黄金の腕輪。9夜ごとに同じ重さの腕輪を生んだとされる。
トリアイナ Triaina トライデントの古代ギリシア語での名前。ギリシア神話の海神ポセイドンが所有する。大波、津波、嵐という海の力を操ることができる。
ナグルファル Naglfar 北欧神話に登場する巨大な船。ラグナロクの際にこの船に巨人や死者の軍勢を乗せてアースガルズに攻め込んだ。
ナーゲルリング Naglering 中世ドイツのディートリヒ伝説に登場する剣。巨人グリムが所持していたが、ディートリッヒは小人に剣を盗ませてグリムを打ち倒した。のちに家臣ハイメに下賜した。
ヒュギエイアの杯 Bowl of Hygieia ギリシア神話の医神アスクレピオスの娘ヒュギエイアが所持するヘビの巻きついた杯。
フラガラッハ Fragarach ケルト神話の光の神ルーが所持する剣。自動的に鞘から抜け、投げれば敵を倒し、自ずから手元に戻ってくるという。
ブリューナク Brionac ケルト神話の光の神ルーが所持する槍。投擲用の槍で投げると決して逸れないことなく、稲妻のように敵を貫くという。
ブリーシンガメン Brisingamen 北欧神話に登場する女神フレイヤが所持する美しい首飾り。
フリングホルニ Hringhorni 北欧神話に登場するバルドルが所持する大船。
ブルトガング Blutgang 中世ドイツのディートリヒ伝説に登場する英雄ハイメが所持する剣。後に主君となるディートリッヒとの一騎討ちの際に折れてしまう。
フルンティング Hrunting 古代イギリスの叙事詩ベーオウルフに登場する剣。魔物グレンデルの母親の討伐の為ベーオウルフに貸し与えられたが、グレンデルの母親に一切傷をつけることができなかった。
フロッティ Hrotti 北欧神話に登場する剣。「突き刺すもの」を意味する名前。シグルズがファフニールを殺して手に入れた。
ホヴズ Hofud 北欧神話に登場するヘイムダルが所持する剣。「(人間の)頭」を意味する名前。
ミスティルテイン Mistilteinn 北欧神話に登場するヤドリギ。ロキに騙されたバルドルの盲目の弟ヘズにより、投げられたヤドリギがバルドルを貫き殺してしまった。
ミョルニル Mjollnir 北欧神話に登場するトールが所持する鎚。敵を一撃で粉砕して、投げても的を外さず自動的に手に戻ると伝えられる。「粉砕するもの」を意味する名前。
メギンギョルズ Megingjoro 北欧神話に登場するトールが所持する腹帯。これを締めると神力が2倍になったと伝えられる。「力の帯」を意味する名前。
ヤールングレイプル Jarngreipr 北欧神話に登場するトールが所持する鉄の手袋。
リジル Ridill 北欧神話に登場する剣。ファフニールの心臓を切り取る際に使われた。
レーヴァテイン Laevateinn 北欧神話に登場するロキが造った剣。スルトの剣や、フレイの剣と同一視されている。

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